固定費を見直したほうがいい、という話はよく聞きます。ただ、いざやろうとすると「で、何から手をつければいいの?」というところで止まってしまうと思います。
家賃を下げるために引っ越す。車を手放す。たしかに効果は大きいですが、いきなりそこから始めるのは現実的ではありません。
僕は借金が最大で約240万円あった頃から家計を立て直してきて、固定費もひととおり見直してきました。その経験から言うと、順番は「見直しやすいもの」からでいいと思っています。
この記事では、6大固定費をどの順番で減らしていけばいいのかを、僕が実際にやったことをもとに書きます。効果がはっきり出たものもあれば、正直よく分からなかったものもあるので、そこも含めて書きます。
この記事でわかること
- 6大固定費をどの順番で見直せばいいか
- 通信費で月5,722円下がった実例
- 光熱費を後回しにしていい理由(実データつき)
固定費を見直す順番は「見直しやすいもの」から
先に結論を書きます。僕がすすめたい順番はこれです。
- 固定費を書き出す
- 通信費
- 保険
- サブスク
- 住居費・車
- 光熱費
家計へのインパクトが特に大きいのは、家賃や車です。金額が大きいので、減らせたときの効果も大きい。
ただ僕なら、最初から引っ越したり車を手放したりすることはおすすめしません。生活そのものが変わってしまうからです。住む場所を変えれば通勤も変わりますし、車を手放せば移動手段を考え直すことになります。
一方で、スマホのプランや保険は、見直しても生活はほとんど変わりません。同じ金額を減らすなら、生活が変わらないほうから手をつけたほうがいい。これが僕の考えている順番の理由です。
細かい節約より固定費を見たほうがいい理由
そもそも、なぜ節約ではなく固定費なのか。
コンビニに行かない。自動販売機で飲み物を買わない。数十円安い商品を探す。こうした節約を考える人は多いと思います。悪いことではありません。
ただ、毎月5,000円を我慢して節約し続けるのと、一度固定費を5,000円下げるのとでは、同じ5,000円でも負担感がまったく違います。固定費は、一度仕組みを変えてしまえばその効果が続くからです。
我慢は続けるのが大変ですが、契約の見直しは一度やれば終わりです。
僕が家計管理で目指したいのは、毎月「節約しなきゃ」と頑張り続ける状態ではなく、頑張らなくてもお金が残る状態を作ることです。固定費から見るのは、そのためだと思っています。
まずは6大固定費を書き出す
順番を考える前に、やることがあります。今の固定費を書き出すことです。
僕が固定費として見ているのは、次の6つです。
- 住居費(家賃)
- 通信費(スマホ)
- 保険
- 車
- サブスク
- 光熱費(電気・ガス)
これを書き出してみると、自分がどこに払いすぎているのかが見えてきます。逆に言うと、書き出さないまま「なんとなく高い気がする」で動いても、効果の薄いところから手をつけてしまいます。
手で書き出すのが面倒なら、家計簿アプリにクレジットカードを連携させてしまうのが早いです。僕がどのアプリを使っているかは楽天家計簿の評判は?マネーフォワードMEから乗り換えた実体験レビューに書いています。
過去に家計簿で挫折したことがあるなら、記入をやめて項目を3つに絞った話のほうが近いかもしれません。
書き出してみて「この金額は多いのか少ないのか」が気になった人は、固定費はいくらが理想?手取りに対する固定費率の目安と見直し方をどうぞ。手取りに対する固定費の割合という考え方と、僕自身の内訳を書いています。この記事では順番の話に絞ります。
①通信費|いちばん効果がはっきり出た固定費
最初に手をつけてほしいのが通信費です。理由はシンプルで、家や車より見直すハードルが圧倒的に低いからです。
僕はauを使っていて、スマホ代は月に約9,000円でした。それを楽天モバイルに変えて、3,278円になりました。これはプラン料金で、最強家族割を含めた実際の請求は月3,171円です(明細はauから楽天モバイルに乗り換えた実体験に出しています)。
スマホ代の変化
約9,000円/月 → 3,278円/月
月5,722円 / 年間68,664円の差
毎月5,722円を食費や娯楽費で我慢しようと思ったら、それなりに大変だと思います。でもスマホ代は、一度契約を見直したあとは普通にスマホを使っているだけ。何かを我慢しているわけではありません。これが固定費を見直す一番のメリットだと思っています。
じつは僕、この順番を守れずに食費へ手を出して、戻しています。その話は通信費は削って、食費は戻したに書きました。
格安SIMがそもそもなぜ安いのかは格安SIMとは?なぜ安い?大手キャリアとの違いを初心者向けにわかりやすく解説に、僕が実際に乗り換えたときの話はauから楽天モバイルに乗り換えた実体験に書きました。
楽天モバイルを1年以上使ってどうだったかは楽天モバイルのメリット・デメリットに正直に書いています。電波など気になる点もあるので、乗り換える前に読んでもらえたらと思います。
楽天モバイル以外の選択肢も含めて考えたい人はスマホ代を安くする方法|通信費を見直す5つのポイントもどうぞ。
②保険|今の自分に必要な保障かを確認する
次に見たのが保険です。
僕は毎月1万円ほど払っていた、ドル建ての積立保険を解約しました。
解約を決めたのは、お金の勉強をする中で日本の公的な保険制度が思っていたより充実していることを知ったからです。それを踏まえて、自分の場合は民間の保険は今は必要ないと考えました。保険に払っていた分は貯蓄に回したいと思ったんです。
迷いはありませんでした。確認したのは、解約したらいくら返ってくるのかということだけです。
今は、保険には何も入っていません。
ただ、これは僕の場合の判断です。「民間の保険はいらない」と言うつもりはまったくありません。家族構成や仕事、持病の有無によって必要な保障は変わりますし、公的な制度でどこまでカバーされるかも人によって違います。
だから僕から言えるのは、「なんとなく不安だから」「昔から入っているから」という理由だけで払い続けているなら、一度確認してみる価値はあるということだけです。確認した結果、必要だと思ったなら続ければいいと思います。
僕がどう判断して解約したのかはドル建て積立保険を解約した話|元本割れでも後悔していない理由に詳しく書きました。
③サブスク|使っていないものをまとめて解約
保険と同じ時期に、サブスクも整理しました。
やったことは単純で、一度まとめて契約を確認して、毎月使っていないものを解約しただけです。
どのサービスを解約したかは、正直もう覚えていません。覚えていないくらいなので、たいして使っていなかったということだと思います。
サブスクは1つあたりの金額が小さいので後回しにされがちですが、使っていないのに払い続けているお金があるなら、それは減らしても何も失いません。確認するだけなら30分もかからないはずです。
④住居費|金額は大きいが動かしにくい
通信費・保険・サブスクを見直しても、まだ固定費が重いと感じるなら、次は住居費です。
家賃が月2万円違えば、年間では24万円の差になります。金額のインパクトでいえば、固定費の中でいちばん大きいのが住居費です。
だからこそ家賃は、「払えるかどうか」だけで決めないほうがいいと思っています。その家賃を払いながらお金を貯められるかまで考える必要があります。
「家賃は手取りの3割まで」と言われることがありますが、お金を貯めたいなら、僕は手取りの2〜2.5割程度をひとつの目安にしたいと考えています。「払える家賃」と「貯まる家賃」は違うからです。
僕が実際に家賃を見直したときの話は、「払える家賃」と「貯まる家賃」は違う。年間45.6万円の差が生まれた家賃見直し実体験に書きました。
ただ、住居費は引っ越し費用がかかりますし、通勤や生活圏も変わります。効果は大きいけれど、動かすのに一番エネルギーがいる固定費でもあります。だから順番としては後ろにしています。
⑤車|持つかどうかから考える
車も、金額が大きいぶん後回しにしている固定費です。
先に書いておくと、車を持つこと自体を否定するつもりはありません。車がないと生活が成り立たない地域はありますし、家族構成によっても必要度は変わります。
そのうえで、一度考えてみてもいいと思う観点を挙げます。
- 本当に車が必要なのか
- その価格の車である必要があるのか
- ローンを組んでまで買う必要があるのか
- カーシェアでは難しいのか
- 保険などの維持費を見直せないか
僕自身は、お金の勉強を始めるより前に実家の車を借りて乗っていた時期があります。駐車場代がかかるようになったタイミングで返して、今は必要なときにカーシェアを使っています。
返したときの話や、そのあとカーシェアに16ヶ月でいくらかかったのかは都内で車は必要?駐車場代2万円で手放した僕のカーシェア記録にまとめました。
⑥光熱費|僕が最後でいいと思う理由
最後が光熱費です。そして、ここが一番正直に書きたいところです。
僕は2026年3月に、電気だけ東京ガスのセットプランから東京電力の「従量電灯B」へ切り替えました。ガスと水道は変えていません。
結果から言うと、はっきり安くなったとは言えませんでした。そのあいだに犬を迎えて冷暖房の使い方が変わったので、切り替えの効果だけを取り出せなかったからです。20ヶ月分の請求と、その検証は電力会社を変えたら電気代は下がる?20ヶ月分の請求を並べたに全部載せました。
ここが通信費との一番の違いです。スマホは契約を変えただけで月5,722円下がり、生活は何も変わりませんでした。一方で電気は効果が読みにくく、しかも生活が変われば簡単に増えます。
効果がはっきりしていて、生活が変わらないものから手をつける。そう考えると、光熱費はどうしても最後になります。
まとめ|固定費を見直す順番
最後にもう一度、順番をまとめます。
- 固定費を書き出す — ここを飛ばすと効果の薄いところから手をつけてしまう
- 通信費 — 生活が変わらないのに効果が大きい。まずここから
- 保険 — 今の自分に必要な保障かを一度確認する
- サブスク — 使っていないものは減らしても何も失わない
- 住居費・車 — 効果は大きいが、動かすのにエネルギーがいる
- 光熱費 — 効果が読みにくく、生活の変化で増えることもある
固定費の見直しは、一度やれば効果が続きます。逆に言えば、手をつけないままだと、毎月同じだけ出ていき続けます。
ただ、実際に6つ見直してから数えてみると、「合計いくら減ったか」は1つの数字にまとまりませんでした。その結果は固定費を見直して、はっきり減ったのは月15,700円だけでしたに全部出しています。
まずは今月の固定費を書き出してみるところからで十分だと思います。そこで「思ったより通信費が高いな」と気づけたら、それが一番大きな一歩になるはずです。
僕が借金240万円の状態から実際に何を変えたのかは、借金240万円から僕が実際に変えたことにまとめています。あわせて読んでもらえたら嬉しいです。
